最近、ベランダでコウモリの鳴き声が聞こえる、近所でコウモリが飛び交っているといった状況の場合、コウモリが侵入している可能性もあります。

 

そのような状況を自分でも対処できないでしょうか。
そこで今回はコウモリを自分で追い出し、被害を最小限に抑えるポイントについて解説します。

 

コウモリ駆除をする前に！そもそもコウモリがなぜベランダにやってくるのか？

戸建てや集合住宅に関係なく、コウモリはベランダへ頻繁にやってきます。
その理由として挙げられるのが次の点です。

・隠れやすい
・暖かい
・ぶら下がりしやすい
・雨風をしのげる

 

理由1:隠れやすい

ベランダはコウモリにとって隠れやすいことが挙げられます。

 

屋根があることで、天敵である猛禽類、例えばふくろうやタカなどが安易に入ってこられない、あるいは視界に入らないといったメリットがあるのです。

 

また、コウモリの生活圏から近く、天敵を見つけたら速やかに退避できるという意味でもベランダは魅力的な場所です。

 

理由2：暖かい

実はベランダに暖かい場所があります。
それは室外機です。

 

コウモリはもともと熱帯地方で盛んに活動をする動物なので、暖かい場所を好みます。

 

日本の場合、秋ごろになると寒くなるため、コウモリの生活できる場所は一気に狭まるものの室外機の近くは暖かく、コウモリが生活するのに最適といわれています。

 

ベランダのダクトのような狭い場所でも生活できるので、コウモリにとって生活しやすいといえるでしょう。

 

理由3：ベランダはぶら下がりしやすい

コウモリはぶら下がって生活する生き物です。
そのため、ベランダはぶら下がるものが多く、生活しやすいといえます。

 

特に植物を吊り下げているベランダは、コウモリにとって格好の場所です。

 

そういったものがなくとも昼間に休憩して、夕方そこから飛び立つという理想的な場所のため、コウモリはベランダが快適な場所なのです。

 

理由4：雨風をしのげる

ベランダは、人にとってもコウモリにとってもある程度の雨風が防げます。
コウモリも雨や風には決して強くないため、生活するうえでベランダのような場所は、生活がしやすいといえます。

 

ベランダでコウモリを放置すると危険

ベランダでコウモリを放置すると危険です。
まず、ベランダが糞尿で汚れます。

 

これは、精神的にも健康的にも良いことではありません。
次に自分や近隣住民が騒音被害に悩まされます。

 

コウモリは超音波を発生するだけでなく、ヒトが聞き取れる音で鳴きます。
この音が非常にストレスになるのです。

 

このほか、洗濯物にノミ・ダニがつくと、深刻な健康被害を及ぼすことがあり、自分の健康のためにもコウモリ駆除はしたほうが良いです。

 

洗濯物が汚れるだけでなく、コウモリの持ち込んだノミやダニに含まれる病原体によって感染症を引き起こす危険もあります。
汚れや鳴き声よりも、この健康被害が最も深刻な影響といっても過言ではありません。

 

また、賃貸住宅の場合は、これら以外にも問題が起こります。
それは、退去費用が高額になることです。

 

原状回復した状態で返却することが賃貸住宅の原則です。

 

しかし、返却時、ベランダにコウモリがいると確認された場合、コウモリ駆除の費用を請求されるだけでなく、汚れて破損したベランダの修繕費も請求されてしまいます。

 

高額な請求をされる前に早めの対応が重要です。

 

自分でできるコウモリ駆除の方法

ベランダにいるコウモリを駆除する方法として次のものがおすすめです。

1・忌避スプレーで追い出す
2・ジェルで追い払う
3・ネットで覆う

 

1・忌避スプレーで追い出す

最初に忌避スプレーを使って、コウモリをベランダから一度完全に追い出します。
忌避スプレーは、コウモリのいやがる匂いや刺激物が配合されています。

 

そのため、一度吹きかければ見えない場所にいるコウモリも驚いて逃げていくのです。
しかも、鳥獣保護法で殺傷が禁止されているコウモリに対して、追い払う以上の作用がない点も注目といえるでしょう。

 

2・ジェルで追い払う

次に忌避剤を置いてコウモリがベランダに来ないようにします。
忌避剤だけではコウモリ駆除が不十分であり、再び戻ってきてしまうからです。

 

そのため、コウモリがいなくなったあとに周辺へコウモリが嫌がる匂いの出る忌避剤を設置するのです。
ジェルのような設置タイプのコウモリ忌避剤は、ハッカの匂いなどを出し続けコウモリを追い払います。

 

追い払いといえば、ほかにも超音波を出す装置やCD、アルミホイルなど光を反射するものも有効です。
これらのコウモリ駆除の道具を使用して追い払うようにしましょう。

 

3・ネットで覆う

ネットで覆うことも重要です。
忌避剤も忌避スプレーも効果が弱くなることがあり、さらに順応してしまうコウモリもいる可能性も出てきます。

 

そういったコウモリを根本的に追い出すには物理的に入れないようにするのが一番です。
コウモリは1～2センチの隙間でも侵入できる能力を持っているため、ネットを張る場合は網目の細かいものを選ぶのもポイントです。

 

面倒な場合はコウモリ駆除の専門業者へ

ここまで紹介したように、コウモリ駆除はベランダでの作業であっても面倒です。
そのため、個人で対応するのが面倒なことも少なくありません。

 

このような場合は、コウモリ駆除の専門業者へ依頼するのも良いでしょう。

 

専門業者であれば、速やかにコウモリを追い出し、ネットの設置もスムーズに行ってくれます。

もし、自分での対応が面倒ならコウモリ駆除の専門業者に依頼するのもおすすめです。

 

まとめ

ベランダにコウモリが住みついてしまった場合でも自分で対処できます。

 

今回紹介したように忌避剤の仕様や出入り口を塞ぐ、あるいはアルミホイルなど反射する物を用意してコウモリを近づけないといった方法があります。

 

天井裏や屋根裏など、奥へ侵入させないためにもこれらの方法を使用して対応するのが重要です。

 

一方で、ベランダでの作業は危険であったり、安易な駆除ではコウモリがいなくならなかったりすることも多いため、状況に応じてコウモリ駆除の専門業者へ依頼するようにしましょう。